業種:クリニック
社員数:
イーク丸の内では、開業から5年を経過し、院内でカルテを保管していく事に限界が来ていました。どういう対策を講じたのか、白根 真 事務長にお話頂きました。
「院内のカルテ棚では保管しきれなくなっていたので、2年程前からこのビルの地下の倉庫を借りました。が、そこもすぐに埋まってきてしまった為、なるべく詰めて収納していたのですが、ギュウギュウに押し込んでいるので、探しにくい、戻しにくい、他のカルテの間に挟まってしまうなどの問題が出てきました。
その為、一部の書類をピックアップして廃棄し、カルテファイルのダイエットを図ったのですが、それも対処療法でしかなく、根本的な解決にはならなかったので、このままでよいのか?と、1年前くらいから、カルテの保管が本格的に問題になりました。
「最初はカルテを全てデータ化して原本は廃棄し、データはネット上でいつでも見られるような運用をイメージしたので、いくつかのシステム会社に相談しました。ところが、情報収集してわかった事は、データ化するのはとにかく高い、という事でした。何百万、下手をすると1千万ものコストがかかるのは、あまりにも現実的ではありませんでした。
そこで、”物理的に外部委託する”対応策に切り替えたのです。向かいのビルの地下に倉庫を借りる事も考えましたが、ピックアップしに行く手間、歩いて運ぶ手間ももちろんですが、何よりその際の紛失などのリスクが高過ぎるという判断になりました。
その為、専門業者に委託する方向で、”セキュリティ”・”コスト”・”医療機関での実績”という3点を重視して、再度、情報収集を始めたのです。そして2社を選定したのですが、1社はとてもセキュリティが高かったのですがその分コストも高く、もう1社は魅力的なコストだったのですが入出庫時に検品をしないという事で不安がありました。」
「そこで、もう1社、話を聞いて比較してみようという事になり、HPを見てセキュリティが高そうだと感じたSRIに問い合わせました。」
決め手になったのはどのようなポイントでしたか?
「先述した重視ポイントの3点のバランスが良かった事もありますが、
“デリバリースピードの速さ”と”臨時対応への柔軟性”があって、
“管理フローの提案”他社にはないものでした。
開業以来、カルテは廃棄する事を前提に管理してこなかったので捨てられるもののピックアップはできなかったのですが、”廃棄しやすい”効率的な管理が行えると感じました。
ちょうど院内の改装を控えていたのですが、時間のない中で対応してもらえて、運用開始までの作業プロセスとスケジュールがわかりやすくイメージが見えて安心感があったので、即決しました。」
「まず、カルテの半分を、年度別にSRIに保管する事になったので、自分たちでピッキングする作業が大幅に減りました。ただ、それはあくまで二次的なものであって、一番は物理的な解決ができた事です。
スペースの問題は、限られた中で運営していく都心型クリニックが必ず抱えるものだと思います。それをブレイクスルーできた事が最大の効果です。
患者数も安定してきた事もあり、現状の体制で5~10年はスペースの問題に悩まされる事なく、継続できる目処が立ったと事は大きいと感じます。
「来年の春には分院ができる予定ですが、こちらは最初から外部保管を有効活用していく事を前提として、今回の運用を生かしていきたいと考えています。」
「分院を開設すると、今まで丸の内を利用していた受診者が、分院に移るケースが出てきます。その際に、カルテをどのように運用するかが今後の課題です。
保管場所が丸の内とSRIの倉庫に加え、ひとつ増える訳ですから、管理の仕組みとデリバリーの仕組みを、再度検討する必要があるかと思っています。」