SRIの文書管理コンサルタントカエルくん。カエルコンサルが文書管理のミニ知識をお伝えします!

カエルコンサル 第29回
 書類の保存年限

文書廃棄の相談をしていると、この文書は廃棄して良いのか?という問題が出てきます。「見ないから廃棄しよう!」では、法律上まずいものもありますし「わからないからとっておく」ではいつまでも文書は削減できません。
今回は書類の保存年限についてお話しさせていただきます。
 

法律で決められた保存年限

保管が必要な書類はどのくらいの期間、保存しなければならないのでしょうか?

ほとんどの書類はその期間を社内で決めることができますが、一部は法律で決められています。その一部をご紹介します。(今後、変更になる場合があります。)

  • 株主総会議事録・・・10年 商法
  • 注文請書・・・7年 所得税法、法人税法
  • 労働者名簿・・・3年 労働基準法

 

保存年限、どこから起算する?

 

起算日に注意して

この保存年限の規定は、インターネットでも検索できるのですが起算日をよく調べないで最終年限を間違えているケースがまれにあります。

例えば、株主総会議事録の起算日は株主総会の日で法定年限は10年です。

決算に関する、計算書類および附属明細書の起算日は作成日で、年限は10年です。
(作成日とはこれが文書として承認された日です。)

また、労働者名簿の起算日は死亡・退職・解雇の日で、年限は3年です。

1年のうちに何日もバラバラと年限が到来すると管理が大変なので、その事業年度終了日の翌日を起算日とし、保管期間は翌期からスタートすると良いと思います。

すると、すべての文書の保存年限が同じ日に到来するので、保存期間の年数のみを確認することで、管理も行いやすくなりますね。

 

法律で定められていない保存年限は?

法律で規定されていない書類は、自主的に保存期間を定めれば良いと思います。

全社一律に決められるものもありますが、部門ごとに決めるほうが現実に即したものとなり、守りやすいルールとなります。

ただその際には、同じ文書が部門によって期限がバラバラになることが無いように、最後には、全社で統一する必要がありますね!

基準を決めないでいると、いつまでも文書を廃棄できず、不要になった書類で保管庫が埋まっていたり、保管料金が発生することとなります。

 

カエルコンサルからのおしらせ

SRIがお配りしている冊子には保存年限表が付いています。

根拠になる法律と起算日も併せて記載してあります。

ご覧になりたい方は、是非お問い合わせください(^^)

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